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<幸せな音>は管理人 幸音(ゆきね)による本誌ネタバレ感想と二次創作のサイトです。 『狼陛下の花嫁』の黎翔×夕鈴、『ひみつの姫君 うわさの王子』のイジー×アルディーナ、ぬるめですが、それぞれの年齢制限のある話も書いてます。年齢制限の話はパスワード必須です。入力画面での注意事項を必ずお守りください。 当サイト作品は全てフィクションです。実在の人物、団体、事件、史実などには一切関係ありません。原作が大好きです。著作権侵害を目的とせず、原作者様、出版社様とは一切無関係の自己満足個人サイトとなります。 更新はオフ優先ですので、基本的に不定期です。本誌ネタバレ感想は書きますので、最低月1の更新になります。 励みになりますので、よろしければ拍手やコメントしてやってください。何かございましたら拍手コメントやメールフォーム等にて。 拙い文章ですが、少しでも楽しんでもらえたら嬉しいです。

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お菓子よりも甘い悪戯を仕掛けて

お題サイト様:because
choice 104:お菓子よりも甘い悪戯を仕掛けて?

イジー×アルディーナ(新婚夫婦)
ハロウィンSS
 
「イジー様、少しお時間よろしいですか?」
「ん?」

夕方になった途端に陽が暮れる、冬に近い秋の終わり――
執務室で椅子に座りながら書類に視線を落としていたイジーは、声をかけてきたアルディーナの方を見遣った。
なんとなくだが違和感を覚える。しかし、違和感の正体はすぐに分かった。昼間は淡いグリーンのドレスを着ていた彼女が、珍しく黒のイブニングドレスを身にまとっていたのである。
にこにこと微笑むアルディーナ。
「イジー様、トリック オア トリート!」
無邪気な笑顔で告げられ、イジーは突然のことに呆気に取られてしまった。そんな夫の反応が見越したものだったのかアルディーナは特に気にせず、少し気恥ずかしそうにはにかんだ。
「今日が何の日か、ご存知ないですか?」
「……何かあったか?」
「ハロウィンですよ」
微笑んで返された。
(そうか、今日だったのか)
10月31日――今日1日、城下ではハロウィンにちなんだ仮装行列やイベントが行われている。
収穫祭も兼ねており、目と鼻の形をくりぬいた可愛らしい顔のカボチャが各家の門や店先に並んでいるのをアルディーナと一緒に目にしたのは、お忍びで出かけた数日前のことである。そのことを思い出したらしい夫の様子に気づいたアルディーナがドレスを軽くつまんだ。
「わたしの格好が何か分かりますか?」
「……?」
いつもは淡い色のものを好む彼女が黒のドレスとは珍しいと思ったが、どういう意味が込められているのかはいくら考えても分からない。またアルディーナは笑って答える。
「正解は魔女です。ちゃんとした仮装はできませんけど気分だけでもと思って、黒のドレスにしてみたんです」
黒髪に映える黒のドレスに改めて目を向ける。手や鎖骨辺りなどの肌の白さがさらに際立っていた。
それを見て、イジーはつい不埒な思いを抱きそうになる。
「ではイジー様、もう一度お聞きしますね。トリック オア トリート!」
心の底から楽しんでいる様子が見てとれる。しかし、イジーはお菓子など所持しておらず、せっかくの彼女の楽しい気分を害するのは心が痛い。
「菓子を持ってない俺はイタズラされるのか?」
今まで掴んでいた書類を机に置いたイジーは至極真面目に尋ねた。
すると、「では目を瞑ってくださいますか?」と楽しそうな声で告げられたので、言われた通りにイジーは目を瞑る。
視界に何も映らない中、床の絨毯を滑るドレスの衣擦れの音と微かな吐息を身近に感じたと思った瞬間――頬に何かが触れた。すぐに目を開けると、顔を林檎のように真っ赤にしたアルディーナが佇んでいた。
深く考えなくとも分かった。キスをしたのだろう。
「これがイタズラなのか?」
普段イタズラなどしないアルディーナにとって、キスはお菓子の代わりに含まれたのだろうか。それを思いつき、実行に移した妻の可愛らしさに自然と頬が緩んだ。
「お、驚きませんでしたか……?」
戸惑った上目遣いで尋ねられる。アルディーナからのキスに驚いたという意味では驚いたが。
「イタズラにしては可愛すぎるな」
「え?」
「アル――トリック オア トリート?」
「……えっ! あ、待ってください、わたしお菓子持ってないんです!」
突然イジーが告げ、アルディーナは慌てるしかない。まさかこういうことに無頓着な夫がイベントに付き合ってくれるなんて思わなかったのだ。
「なら仕方ないな」
そう言うイジーの口角がわずかに上がっている。見上げたアルディーナは、夫が笑みを浮かべているような気がした。イジーが妻の細い腰を抱き寄せ、折り曲げた指で頬を撫でる。
そうして次の瞬間には食むようにアルディーナの唇に自分のそれを重ねる。魔女に扮した彼女からの無邪気なキスには、甘やかな空気をまとったキスを返した。
「……!? ……っ、ふぁ……っ」
一度角度を変えた時に小さく声が零れた。重ね合わせた唇を離す際に、名残惜しく甘い唇を舐めた。
「……っ!」
腰が抜けてしまったらしいアルディーナを引き寄せ、されるがままに膝の上に座らせた。
「イジー様、これはイタズラ……なんですか?」
イジーを見上げた瞳はキスの名残で潤んでいた。
「アルが先に仕掛けたことだろう?」
自分のことを棚に上げてしれっと告げる。指摘すると、アルディーナは自分のしたことを思い出したようで、「そうでした……」と照れた。キスをイタズラと捉えた彼女の真似をしただけで、イジーは菓子より甘いイタズラを仕掛けたつもりだった。そして、満足そうにアルディーナの瞼にキスを落とした。

--------------------
ハロウィンと言えば仮装だと思ったのですが。
黒猫耳をつけた嫁までは考えられて、先に進まず…。
嫁のイタズラを真似た旦那様。
最後はイチャイチャしてもらいました。
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