幸せな音

【ひみつの姫君うわさの王子】【狼陛下の花嫁】二次創作サイト。2012/1/12/開設
2017年06月 ≪  12345678910111213141516171819202122232425262728293031 ≫ 2017年08月
TOPスポンサー広告 ≫ わたしが貴方に惚れた訳TOPイジー×アルディーナSS ≫ わたしが貴方に惚れた訳

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
スポンサー広告 | Comments(-) | Trackbacks(-)

わたしが貴方に惚れた訳

お題サイト様:確かに恋だった
選択式1281:わたしが貴方に惚れた訳

イジー×アルディーナ(新婚夫婦)

 
休憩にイジーらが仕事をする執務室へ、自らお茶を運んできたアルディーナ。扉にもっとも近い席に座るヴィート、その向かいに座るカテルジナ、最後に2人に面して座るイジーへと手渡す。
すると、お茶を一口飲んだカテルジナが、不意打ちとも言えるタイミングでアルディーナに尋ねた。
「妃殿下は殿下のどこをお好きになられたのです?」
「え? な、なぜですか……?」
突然話を振られたアルディーナは、恥ずかしそうに問い返す。投げかけられた質問に戸惑うのも無理はない。
「ふふ。先程、ヴィート殿と話していたのですよ」
「そうそう、妃殿下が婚約時代からイジーに一途だったなという話を」
「…………おい」
三者から声が上がる。どうやらアルディーナが入室する直前までその話をしていたらしい。イジーが短く制止させようとするも、この夫婦を冷やかすのが趣味に近くなっている2人の勢いはどこ吹く風である。
「殿下は気になりませんか?」
「何がだ」
「あの噂が嘘だと知っても、結婚しようと思った決め手をさ」
「……あの」
3人は、不意に声を出したアルディーナの方へ一斉に目を遣った。視線が集中したために、びくりと体を震わせるも込み上げる想いの方が勝ったのだろう、真っ赤に頬を染めながら、ひとつひとつ想いを丁寧に紡いだ。
「イジー様が噂とは全く違って、お仕事を真面目になさっているところや、お優しいところを拝見したからです。男装をして騙す形になってしまったわたしの言葉を、きちんと聞いてくださいました。お出かけの時にはわたしが迷子にならないように、手を繋いでくださるところもわたしは好きです。……わたしにはもったいない旦那様です!」
純粋な気持ちからくる告白の締め括りは、まるで天使のような微笑み。初めは冷やかし半分で聞いていた2人だったが、思わぬ破壊力を受けた。
「あー……妃殿下は本当にイジーが好きなんですね」
「妃殿下はいつまでもそのままでいらしてくださいね……!」
思わず苦笑を零すヴィートと、健気でいじらしいアルディーナに感銘を受けたらしいカテルジナ。イジーは1人、仏頂面のままである。しかし、その表情は何か訴えており、側近2人は即座にその意味を察した。
「……殿下、休憩ついでに風に当たってきます」
「カテルジナ嬢、俺も付き合うよ」
そうしてそそくさと席を立ち、執務室を出て行く2人。彼らを見送ったアルディーナは首を傾げる。
「どうされたのでしょう……?」
「すぐ戻ってくるだろう」
視線で追い出したイジーは、素知らぬ顔でお茶を飲む。
「戻られる頃にはお茶が冷めてますよね。淹れ直して参りましょうか」
「……その前に、アル」
「はい? ――きゃっ」
イジーが空いた片手でアルディーナの細い腰を抱き寄せた。わわわ、とよろける身体を抱き留める。
座っているイジーと、立ったままのアルディーナの目線の高さがほぼ同じになる。いつになく近い目線に慌てふためくアルディーナとは対照的に、イジーは気に留めない。それよりも大事なことがあるのだ。
「イ、イジー様?」
「ああいう言葉は、他人に聞かせるな……」
真摯な眼差しを向けられ、アルディーナは恥ずかしくなって目を伏せた。甘い空気ではないはずなのに、どこかそれに似たものを感じたからだ。しかしながら、俯けた顔を覗き込まれるというのは、却って逃げ場を失わせる。
「……本当に嫌なら言わなくてもよかったんだぞ」
「嫌ではなかったんです。その、恥ずかしかっただけで……。あ、イジー様のことが好きな理由が恥ずかしいという意味ではないですからね」
誤解なさらないでくださいね、とアルディーナは眉を下げて念押しする。その表情が愛しく思った。
「知ってる」
アルディーナから溢れる好意は、向けられる当人であるイジーも理解している。もちろん、アルディーナが嫌々したことではないということも承知している。それを簡潔に告げると、そのことがアルディーナを喜ばせたらしい。
少女のように無邪気でいて、大人の女性らしい柔らかい笑みは、イジーだけのもの。

執務室を出た2人が戻ってくるまで、夫婦は和やかな空気で甘い時間を過ごしていたのだった。

--------------------
ありがとうございました。
お題とずれて、無意識ながらも惚気を聞かせる嫁と、あてられた側近の話になってしまった感が否めません(苦笑)
イジーがちゃんと好意を受け取ってるよっていう部分が、消化不良気味かも。

おまけ
惚気を聞かされ、結果として部屋を出た2人は以心伝心のごとく心の中で思った。
(……自分にもあんなお嫁さんがいれば……)
スポンサーサイト

Comment













非公開コメントにする
Trackback

Trackback URL

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。