【ひみつの姫君うわさの王子】【狼陛下の花嫁】二次創作サイト。2012/1/12/開設

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<幸せな音>は管理人 幸音(ゆきね)による本誌ネタバレ感想と二次創作のサイトです。 『狼陛下の花嫁』の黎翔×夕鈴、『ひみつの姫君 うわさの王子』のイジー×アルディーナ、ぬるめですが、それぞれの年齢制限のある話も書いてます。年齢制限の話はパスワード必須です。入力画面での注意事項を必ずお守りください。 当サイト作品は全てフィクションです。実在の人物、団体、事件、史実などには一切関係ありません。原作が大好きです。著作権侵害を目的とせず、原作者様、出版社様とは一切無関係の自己満足個人サイトとなります。 更新はオフ優先ですので、基本的に不定期です。本誌ネタバレ感想は書きますので、最低月1の更新になります。 励みになりますので、よろしければ拍手やコメントしてやってください。何かございましたら拍手コメントやメールフォーム等にて。 拙い文章ですが、少しでも楽しんでもらえたら嬉しいです。
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兎女王と小犬婿 2

If話
夕鈴=白陽国兎女王。21歳
黎翔=兎女王の臨時婿。17歳
キャラ設定転換なので苦手な方は戻ってください

 
(今日は散々な日だった……)
怒涛のように過ぎた1日もようやく終わりを迎える。たったそれだけのことが今の黎翔には大きな喜びだった。
ふとしたことから女王に隠された秘密を知ってしまってからは有無を言わさずに採用が決まった。
そして黎翔が与えられた部屋は、後宮に設(しつら)えた婿専用のものだ。
疲れが一気に押し寄せる。上背の高い黎翔が横になっても充分な大きさの寝台にうつ伏せになる。
昼間に説明された内容をなんとなく反芻していると、いつのまにか女官が入ってきたらしい。
「お婿様」
「…………、あっはい! 何でしょう?」
慣れない呼び名だけに、自分を指すものだと認識するまでに時間がかかる。慌てて飛び起きて寝台から降りると、女官達が口元に微笑(びしょう)を浮かべる。
「陛下がいらっしゃいました」
「……えっなんで!?」
縋る思いで答えを期待したが、女官達は答えずに数歩後ずさって頭を下げた。その時、すっ、と幕を払う白い手が見えた。夜着の上に紅色の羽織ものを羽織っている女王――夕鈴だ。
「ふ。なんでも何も……夫のもとへ訪れない妻はいまい?」
艶めいた微笑みを向けられ、黎翔は鼓動を逸らせる。なぜか身動き1つとることができなかった。距離が近いせいで、夕鈴が甘い花の香りをまとっていることに気づき、風呂上がりの艶を感じさせた。
「まして、今夜は私達にとって初めての夜なのだから」
とても意味ありげに夕鈴が囁く。
黎翔とて17歳の、若い男である。示唆する意味がすぐに分かる分、頬が赤くなるのを抑えられない。
「初々しい婿だな。さて、では下がってくれるか」
振り返った夕鈴の一声により、女官達は音もなく部屋を後にした。広い部屋に静寂が訪れ、完全に2人きりになると夕鈴が大きく伸びをした。
「はあ~っ疲れたぁ……」
「へ?」
夕鈴は黎翔の背後にある寝台ではなく、部屋の中央に位置する長椅子に腰を下ろした。彼女の変わり身の速さに黎翔はついていけないが、戸惑いながらもなんとか長椅子の前まで進み、手持ち無沙汰に立ち尽くす。
「陛下……?」
「あ、驚かせてごめんなさい。李順さんが一応部屋に行きなさいと言ったので……」
「……そう、ですよね、驚いてしまいました。じゃあ、その……ええと」
あさっての方向に視線をやりながら赤面する黎翔の様子から察したらしく、夕鈴もつられて頬を染めた。そのうぶな少女らしい様子に、おや、と黎翔は思った。すぐに夕鈴が両手を胸の前で振る。
「し、しないですよ? 本物の夫婦じゃないんですから。あ、えっと、それでは私は長椅子で休みますから貴方も休んで? 今日は疲れたでしょう」
「え?」
「え?」
「……あの、陛下もこちらでお休みに……?」
空耳だったかもしれないが、確認のために恐る恐る尋ねる。
「私達、仮にも新婚夫婦設定なんですよ? 初日から同じ部屋で寝ないなんて色んな意味で疑われますっ」
「そ、そうですよね」
まくし立てる夕鈴に気圧されて頷く。涙目で訴えられているように見えるのは黎翔の気のせいだろうか。
「だから、ほら、貴方は寝台でゆっくり休んでください」
「へ、陛下を長椅子になんて……! 僕男ですし平気です、陛下が寝台をお使いください!」
夕鈴は黎翔を寝台で寝かせようとするが、さすがに女性を硬い材質の長椅子に一晩眠らせるのは男としてどうだろう。どうしても寝台を使ってほしくて必死に説得していると、夕鈴が目を瞬かせてその後に朗らかに笑ったのだ。笑顔を見せられ、黎翔は瞠目した。
今日黎翔が見てきた夕鈴は、氷の微笑み、艶やかな表情、そして演技がバレた時の青ざめた顔だった。
しかし今、初めて目の当たりにする無防備で可愛らしい素の笑顔に驚きを隠せない。流布する噂の“冷酷非情な女王”とは全く正反対の表情を見て、黎翔は躊躇したがどうしても尋ねたくなり口を開いた。
「あの、陛下は……どうして演技をなさるのですか?」
尋ねられた夕鈴は一度頷いて、黎翔に隣に座るように促した。
「……貴方は知ってるかしら。私の前の王様は私の実父だったの。と言っても、私は王族ということを知らずに庶民として下町で育ったのだけど」
黎翔は夕鈴が語り始めた身の上話を半ば緊張しながら聞いていたが、その中にとても聞き流せそうにない言葉があった。
(……あれ? 陛下が元庶民って知られてないからこれも国家機密じゃないのかな……)
話し続ける夕鈴を見遣るが、気にする素振りを見せなかった。もしかしたら秘密を漏らしたことに気付いていないのかもしれない。
「そして王様は家臣達に実権を握られてしまったから、庶民には優しくない政治だった……」
「ああ……」
遠い目をしながら語る夕鈴の言葉は確かにその通りだったので曖昧な返事をする。
「ただ、いつまでもそんな状態では国にとってはダメでしょう? けれど王様が家臣達を諌めたらその場で簒奪(さんだつ)されてしまう可能性がある。それを考えたら、殺されるよりも新しく王を立てることを選んだのでしょうね。他に兄弟もいなかったみたいで、私が唯一の王位継承者だったから、父は私を王宮に呼び戻して即位させたの」
そして一呼吸置く。
「その時に李順さんの提案で、“強くて怖い女王”を演じようと思って……このままの私では軽んじて見られてしまうから」
「では、いつもその状態でご政務を?」
「はい。……私としては早々に貴方にバレて助かりました。短期とはいえ、ずっと演じていては疲れてしまいますから」
「そうですか……あの、もう今更なので2人きりの時は演技は要らないですよ」
一瞬きょとんとした表情を浮かべるが、すぐに柔らかな笑顔に変わった。
「ふふ、そうですね。もうバレましたもんね」
黎翔もそれにつられて笑みを浮かべた。
「それでは、しばらくの間よろしくお願いしますね」
夕鈴が座ったままぺこりと頭を下げたので、気づいた黎翔も慌てて頭を下げる。
「は、はい! 不束者ですがよろしくお願い致します!」

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夕鈴の捏造過去についてはつっこまないでください…(苦笑)
1ヶ月以上書いてましたが続き書くかは分かりません。
ただ設定を逆にしたらどうなるかなと思って書いてみました。

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