【ひみつの姫君うわさの王子】【狼陛下の花嫁】二次創作サイト。2012/1/12/開設

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<幸せな音>は管理人 幸音(ゆきね)による本誌ネタバレ感想と二次創作のサイトです。 『狼陛下の花嫁』の黎翔×夕鈴、『ひみつの姫君 うわさの王子』のイジー×アルディーナ、ぬるめですが、それぞれの年齢制限のある話も書いてます。年齢制限の話はパスワード必須です。入力画面での注意事項を必ずお守りください。 当サイト作品は全てフィクションです。実在の人物、団体、事件、史実などには一切関係ありません。原作が大好きです。著作権侵害を目的とせず、原作者様、出版社様とは一切無関係の自己満足個人サイトとなります。 更新はオフ優先ですので、基本的に不定期です。本誌ネタバレ感想は書きますので、最低月1の更新になります。 励みになりますので、よろしければ拍手やコメントしてやってください。何かございましたら拍手コメントやメールフォーム等にて。 拙い文章ですが、少しでも楽しんでもらえたら嬉しいです。
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手を繋ぐ理由

サイト2周年記念SS
黎翔×夕鈴(偽夫婦)

 
休息の時間を得た2人は後宮の庭にある四阿(あずまや)に向かって歩いている。
いつもは傍に控えている夕鈴の侍女たちはついてきておらず、今は黎翔の休憩中であるので人払いを済ませていた。
完全に2人きりではあるが、2人は仲睦まじく指先を絡ませているのだった。
もう少しで四阿に到着しそうな頃、夕鈴がふと思い出したというタイミングで、黎翔を見上げて尋ねた。
「陛下ってどうして私と手を繋ぐんですか?」
「え?」
「あまりにも自然に繋がれるので、今まで疑問に思っていなかったんですけど」
「うん」
唐突な話し始めだったが、黎翔はとりあえず話を聞こうと頷く。
「陛下が私と手を繋ぐのはストレス解消のためだったりします?」
「ええっ!? 何それ、なんでそんな話に?」
至極真面目な表情で問いかける夕鈴の発言に対して、黎翔は目を剥くしかない。もちろん彼はそんな理由で手を繋いでいるわけではないからだ。
「今朝の新聞を読んで知ったんですけど、抱きしめるだけでストレスが1/3に解消されるんですって。それと同じように、手を繋ぐことでも効果があるとかで……陛下、ご存知でした?」
上背の高い黎翔の顔を下から覗き込むように夕鈴が問いかける。
「いや、知らなかったけど……」
黎翔は動揺の色を隠せない。その初めて知った知識は彼に当てはまらず、単に彼女へ寄せる好意が気づかれていないことを再認識しただけだった。
(何が悲しくて、ストレス解消目的で好きな子と手を繋ぐんだろう)
そんなことを思いながら彼が小さく溜息を吐いたことに、夕鈴は気づいた。
「陛下? どうしました?」
「じゃあ、夕鈴は? どうして僕と手を繋ぐの?」
心配そうに上目遣いで見つめる彼女に、どんな答えが返ってくるか不安だったが彼は意を決して尋ねることにした。
「私は……」
それだけ言って彼女は一瞬目を伏せる。
「別にストレス解消とか、そういうのじゃないです。というか今朝知ったばかりのことですし。……いつも陛下が繋いでくるのは演技だからって分かってます。でも、今は人払いしてるから演技する必要もないのにと思うだけで……」
「それは演技以外の時は我慢してるってこと? 僕に触られるの、ほんとはいやだったりする?」
ほんの少し不安の色を滲ませた声で聞くと、夕鈴は瞬時に首を振ってきっぱり否定した。
「嫌じゃありません!」
そして次第に彼女の顔が淡く染まっていくのは黎翔にも分かった。些細なことではあるが、その可愛い反応は彼を満足させた。
だから彼は、歩く夕鈴の手を引き寄せて、近づく耳元へ低く囁いた。
「君の隣はいついかなる時も私の場所だから手を繋ぐんだ」
「っ!? それも演技ですよね!? びっくりするじゃないですか!」
鼓膜を震わせる魅惑的な声から離れようとする夕鈴を、黎翔は逃がさないよう、触れる指先に力を込めながら再び小犬状態に戻る。
「やだな、信じられない?」
そう言って蕩けるような甘い微笑みを見せたのだった。

------------------
サイト2周年を迎えました。
読んでくださる皆様、いつもありがとうございます。
これからもよろしくお願いします。
私が書くと夕鈴がどうも天然すぎるような気がする。

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