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<幸せな音>は管理人 幸音(ゆきね)による本誌ネタバレ感想と二次創作のサイトです。 『狼陛下の花嫁』の黎翔×夕鈴、『ひみつの姫君 うわさの王子』のイジー×アルディーナ、ぬるめですが、それぞれの年齢制限のある話も書いてます。年齢制限の話はパスワード必須です。入力画面での注意事項を必ずお守りください。 当サイト作品は全てフィクションです。実在の人物、団体、事件、史実などには一切関係ありません。原作が大好きです。著作権侵害を目的とせず、原作者様、出版社様とは一切無関係の自己満足個人サイトとなります。 更新はオフ優先ですので、基本的に不定期です。本誌ネタバレ感想は書きますので、最低月1の更新になります。 励みになりますので、よろしければ拍手やコメントしてやってください。何かございましたら拍手コメントやメールフォーム等にて。 拙い文章ですが、少しでも楽しんでもらえたら嬉しいです。

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あまく触れて、そして、

黎翔×夕鈴(新婚夫婦)
 
「……黎翔様」
「何?」
「せっかくの休息なんですから、ゆっくりされてはいかがですか?」
「ゆっくりしてるよ」
答えると、夕鈴は訝しそうに睨んだ。
「……手に持ってるの、ご政務の書簡ですよね」
「……」
指摘された黎翔は苦笑いを浮かべる。
今、2人がいるのは後宮の――国王夫妻の私室である。
長椅子で休むふりをしている夫に向かって、夕鈴は腰に手を据えて言い放った。
「せっかく李順さんが半日だけお休みの調整をしてくださったんですよ!」
「うん。でも、敢えてこういう時間を作っちゃうと、何していいか分からないんだよね……」
そうして黎翔は、ふうと溜息を吐いた。
彼は側近の意見などお構いなしにお忍び視察やら下町に行くが、それは自らの意思であるために時間を有意義に使おうとするからだ。
だが、いざ休む機会を与えられるとどうしていいか分からない、という現状らしい。
夕鈴は考え込み、やがて名案を思いついたように目を輝かせた。
「ごろごろしましょう!」
「え?」
「何もしないで、もうひたすらゆっくりするんです。そもそも休むのに、そんな深く考える必要ないですよ!」
「じゃあ僕だけがゆっくりするのも何だし、夕鈴も一緒にごろごろしようよ」
「えっ私もですか!?」
思わぬ誘いに夕鈴は目を剥く。
「だって、1人で休んでも仕方ないし」
理屈はよく分からなかったが、寂しそうな小犬の耳としっぽが錯覚し、夕鈴は白旗を上げた。

結局、寝台に引き込まれ(何もしないと言い含められて)、背後から抱きしめられる格好になっているのが今の状況だ。
「……あの、私から提案しておいてなんですけど、食事はさすがに摂りましょうね?」
「ああ、大丈夫、さっき甘いものとお茶調達しておいたから」
甘いもの、と耳にした夕鈴が振り向く。
「白桃だよ」
黎翔が持つ皿には桃がころんと載っている。
「好き?」
「甘くておいしいですよねー」
食べ物で場が和み、ほのぼのとしたやりとりが繰り広げられる。
ひとかけらを飲み込むと、甘い果肉、甘い果汁、桃独特の甘い香りが鼻腔に抜ける。
瑞々しい食感が、自然と顔を綻ばせる。
「うーん、甘い! おいしいです」
「どれくらい甘いの?」
「黎翔様も食べましょう」
「夕鈴が食べさせてくれる?」
「ええっ」
ねだられて恥ずかしそうにしながらも、顔を赤らめて、爪楊枝をひと切れに刺して黎翔の口元へ運ぶ。
「ど……どうぞ」
彼はいつまでも可愛い表情を堪能していたい気持ちに駆られたが、夕鈴が目で訴えてくるので、諦めて口を開けてぱくりと飲み込む。
「甘いね」
「やっぱりこれ、高級品なんです?」
「うん? どうして?」
「え、だって下町で売られている桃よりすごく甘いですもん」
「そうかな?」
「そうですよ」
「……でも、僕はもっと甘いものを知ってるよ」
「えっ、何ですか? 砂糖菓子とか?」
「違うよ」
やんわり否定しながら、黎翔は夕鈴のうなじに手を添えて向きを変えさせ、ちゅっ、と口づけた。
「!? れ――」
重ねた唇が離れたと思った瞬間、名を呼ぼうとする夕鈴のそれをまた塞がれる。
今度は顎を捉えられてしまい、身動きをとることすら許されない。
「ぅ、んん……!」
長く繰り返される緩急混ぜた口づけと、耳朶や首筋を掠める指先の甘い愛撫に、次第に翻弄されてゆく。
どれほど時間が経っただろう、ようやく唇を解放された頃には、夕鈴はすっかり腰が砕けてしまっていた。
「っ……は、ぁっ……」
そのまま背を抱き寄せられ、素直に身を委ねる。
時も忘れるほどの口づけの名残で濡れた唇を指で拭われる。その些細な接触にすら、このひととき独特の、ぞくぞくとした感覚。火照った全身がその先に待つ期待に震える。
「……これが、私の知る最も甘いものだ」
とびきり官能的で甘い囁き声が耳に入る。
「ふぁ……」
しゅる、と衣擦れの音が耳に届く。
着物を捲られていることに、蕩けた思考の隅で気づいたが、今の状態ではまともに言葉を紡げず、夕鈴はされるがまま。
何もしないと言ったのに、実は最初からこうするつもりだったのだろうか。
その思惑を知るのは、夕鈴を蕩けさせた黎翔だけである。
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